夢うつつな旅行をしてきた件(2)

~あらすじ~

「温泉旅館に行ってギャルゲーをプレイする」というよく分からない旅行のためにノートPCを背負って群馬は磯部温泉に来たオタク。観光もそこそこに、早速宿にチェックインするのだった……

 (もう1か月前の話で誰も見てないと思いますが、途中で止まって放置したままになると気持ち悪いので書ききるつもりです。やっていくぞ。)

 

以下、チェックイン時の会話である。

「それでは、2泊素泊まりのご宿泊でよろしいでしょうか?」

「はい。あ、すみません。中でちょっと"仕事"をしたいと思っているので、布団の交換とか、とりあえず2日間部屋に入らないでもらうことって可能ですか?」

「かしこまりました。アメニティの交換も……?」

「あ、結構です~」

……宿泊した旅館も、「お前のところに2泊してギャルゲーをプレイし倒してやるぜぐへへ」などという客を泊めたのは流石に初めてかもしれない。

流石にそれを受付で堂々と宣言するわけにもいかない(「この2日間ギャルゲーをしたいと思っているんですが構いませんねッ!!」)ので、「仕事」などと適当に言ってしまった罪悪感も抱えつつ、とりあえず部屋に向かう。

 

 

部屋に到着すると、客が寝やすくくつろぐために部屋の中心に設置された布団を脇にどけ、

端に申し訳程度に置いてあった机を抱えて運んで中心に設置しなおし、家から群馬まで持ってきたノートPCを展開し……

 

 ――――展開、完了。

後はひたすらプレイするだけだ。

 

 

今回持ってきたゲームは2本。大体、事前のリサーチによってそれぞれのプレイ時間は20時間ほどということで聞いている。

つまり、1日目の15時チェックイン(現在)→3日目の10時のチェックアウトまでの間は43時間。この間に40時間ほどゲームをプレイすればクリアできるという計算である。あれ????

 

旅館の和室で落ち着いて荷解きをし、一息ついてこれからの予定を考えたときに思ったことを今でもよく覚えている。

 

(……43時間のうち40時間活動することが求められる目標というのは"目標"とはいわないのでは……………………??)

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まあしかし、現実として自分は既に温泉旅館に来ているのだ。やるしかない。

 

……とりあえず温泉にでも入ってから。

貴重な3時間の休息を、自分の立てた無謀な目標による心的ショックを癒すために使いながら、俺の1日目が始まったのであった。

 

1日目

 とりあえず本物の「温泉」に浸かったことで心身がリフレッシュした。

流石は歴史ある温泉。じっくり30分ほどつかったお陰で身体が軽い。

 

 軽い身体で気分良く部屋に戻ったら、上記画像の状態で和室にプレイを待つノベルゲーが鎮座しており、その異様な光景に改めて少し笑ってしまった。

とにもかくにもまずはスタートしないと。温泉旅館特有の座布団に付ける背もたれを活用し、ゲームを……開始……背もたれを………あれ?

 

今までの人生であまりじっくり座ったことがないので気付かなかったが、こいつ、非常に収まりが悪い。どの姿勢で座っても微妙に身体のどこかが痛い。ついでに机の高さがなんともいえず噛み合っていない。

――この温泉宿、もしかして泊まり込みでギャルゲーをプレイする人のことをあまり想定してないのかな……(それはそう)

そんな心配を抱えつつ、とりあえずあぐらをかいてゲームをプレイし始める。

結局、この問題は非常に重大で、この3日間ずっと悩まされることになるのだが……

 

 

 まずは1本目、「Fate/hollow ataraxia」からだ。

前々からプレイしたいと思っていたのもあるし、友人に「ゲームの内容的に、閉鎖的な空間でプレイするのに向いてると思う」と言われたのもあってこの旅行に採用と相成った。

起動する。一応、事前に家で起動の確認だけは済ませているので、問題なくゲームを開始できる。

 

そして、早速近くのコンビニで買ってきた酒を飲み始める。ポテチも開けちゃう。

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あーあー、那須きのこの文章ってこういう感じだったよね……FGOってこう見るとやっぱ別のライターが書いてるんだなって実感するな……やっぱ「——」をふんだんに使ってる文を見ると懐かしさがこみあげてくるよね…………

などと思いながらゲームをプレイしていく。正直に申し上げれば穂群原学園の面々のことはちょっと忘れていた。許せ。

(ゲームについては別記事できちんと感想を書きたい。)

 

思っていたよりゲームは順調に進んでいく。「達成度」がセーブデータに表示されるのも、今回のタイムリミット付きのプレイではかなりありがたい。唯一の問題は早くも腰が痛くなってきたくらいだろうか。

プレイし始めて数時間。冬木の街にも慣れてきたところで、外も暗くなってきたので一旦夕食にする。

Q 温泉旅行に来た際の夕食といえば?

A 部屋の外にも出たくないので、近くのコンビニで買ったカップラーメン

ゲームをプレイしていくにつれて、だんだんと机に、PCに縛り付けられるような感覚がしてきた。それは決して不快なわけではなく、むしろとことんまでやってやるぞという気概が沸いてくる。

事前のイメージでは、なんだかんだ途中でスマホを見てしまったり、畳でゴロゴロしてしまうかと思っていたのだが、プレイし始めて4時間ほど、今のところそんな気配もない。

この日は某ワニが死んでしまう日だったので、なんだかんだそれを見るために一度Twitterを開いたが、それ以外はスマホに触れてもいない。「温泉旅館ぐらい非日常な空間に来れば、めっちゃ集中して作業できるのでは?」作戦大成功というところだ。後はこれでやっていることがギャルゲーでなくもっと生産的なことなら完璧だろう。

 

カップラーメンを食いながらもゲームを進め、まだまだ有り余っている気力をもってPCに向き合い、1日目の夜は更けていった……

 

(書いてたらすげー長くなっちゃった……つづく……)