夢うつつな旅行をしてきた件~Fin~

はい、というわけで3か月前の旅行の話をするというもはやわけのわからないブログも今回で最終回です。自分が面倒くさがりだというのは知っていましたが、まさか「旅行記」とかいう「あったことを順番に書いていくだけ」の行為に3か月を要するとは思いませんでしたね。流石にびっくりしています。自分のダメさを見誤っておりました。

 

最終回。やっていきましょう。

 

Fateをクリアした自分に残されているのは、「40時間くらいあれば2本プレイできるか~w」という謎の自信によって持ち込まれている「君と彼女と彼女の恋」1本と、チェックアウトまでの10時間あまりと、座布団のせいで今にも破裂しそうな腰。

 

このゲーム、「内容がすごい」との噂はかねがね聞いていたので、今回のように重い腰を上げてゲームをプレイするのにはある意味もってこいではあるのだが……少し忘れていた点がある。

このゲーム、そういえば「こわい」という話で有名なのであった。

そして、今自分はこの日も暮れかけた純和風の部屋に一人きり。

 

この†kenn†、ホラーにめっぽう弱い。ホラー映画を自分で見に行こうとは思わないし、ホラーゲームもプレイしない。(正直、「なんでわざわざ自分から怖い想いをしに行くんですか……?」と不思議に思っている。)怖いシーンがあればキャッ☆と言わんばかりに顔を手で覆ったりしている。ミッドサマーは「こわくないよ!」って皆が言うから見に行ったら普通に怖くてスンスン泣きかけた。そんな人生である。

 

ま、まあ言っても普通のギャルゲーでしょ……ギャルゲーに二十代中盤男性がビビるなんてそんなわけが……wとりあえずプレイし始めよう……

(ゲーム的に内容を話すとネタバレになってしまうので、とりあえずプレイ中のオタクの思考だけが以後続きます)

 

……ほら~~!思ってるより普通じゃん~~!!なんだよビビらせやがってよ~~!!!!こんな普通のギャルゲー余裕でクリアっすわ~~~!!!!

 

……え?二週目ですか?はい。あ、よろしくお願いします。あー……その”選択肢”、明らかにデカい釣り針が見えているんですが……はい……すみません、ここはリスクヘッジで……その選択肢を選ばずにフィニッシュです……はい……二週目も何事もなくクリアですか……はい……

 

……三週目ですか。そうですよね……そろそろその"選択肢"を選べってことですよねどう考えてもそれ。いや、それ選ぶの、「プレイヤーがゲームを先に進めたいため」だけしかなくて非常に心苦しいんですが……でもこれを選ばなければ進まない?でもそれ絶対噂の「こわい」話につながりますよね…………??…………

 

 

 

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こわくなってきたのでとりあえずイヤホンを外す。音がおっきいとこわいからね。

まだまだこわいので、部屋に入ってから一回も付けてなかったTVをつける。しかもバラエティ番組にしちゃう。部屋に人の笑い声が聞こえてくるのは重要。

あと、開いててちょっと怖かった窓も閉めちゃう。なんか見えた!!とかシャレにならんからね。

 

はいOK!OKです!再開入ります!3!2!1!……ドン!

 

 

 

…………やっぱこわいじゃん!!!!!!!やめて!!!!!暴力反対!!!!"こっち"のプレイヤーに話しかけてこないでください!!!!!悪かったって!!!!俺の好奇心で選択肢選んじゃって悪かったって思ってるって!!!!!!

ま、まあ冷静になってみれば、暴力描写はFateの方が数倍こわい(普通の高校生は無数の異形の怪物に四肢を食い破られながら死んだりしないので)割と耐えられる気がするのだが…………まあでも"こっち"に話しかけてくるのはやっぱりビビるものがあるね、これ事前にそういう作品だって知らなかったら心底たまげたろうな……

とにかく、「お前がいかに自分で選択してこの道を選んだか」という思いを持たせるのはすごい。よく考えると実質一本道なのだけれど、俺はさも「自分の意志」でこの道を選び取って責任を取らされているのだという感覚にさせられる。

 

はい。「まあそうなるよな」という方向に話が転がっていきます。本当に俺が悪い。言い訳のしようもございません。「呪い」をかけたのはわたくしめでございます。エヴァQです。(ネタバレ回避で話が抽象的すぎてこれだけだと何がなんやらわからんな……)

 

そんなこんなで、どんどんメッタメタになっていくゲームの仕組みにビビりながらもどんどんと引き込まれていき、気付けば夜通しでプレイを慣行しており……

 深夜2時過ぎ、ゲームクリア……!!

3日間にわたるこのギャルゲー旅行、クリア後にまず浮かんできた感想が……

 

 腰痛のことでした。

今でも思い出す身体の節々が悲鳴を上げている感覚。どの姿勢にしても腰をはじめとした身体の各部分が痛む 。本当につらかった。これはアドバイスですが、皆さんは温泉旅館で座布団しかないのに3日間引きこもってギャルゲーをしない方がいいです。腰が破滅するので。

もちろんゲーム自体も非常に面白かった。これを会社終わりとかにぶつ切りでプレイしていたら、ここまで入れ込んでプレイできなかったと思う。ゲームをプレイしていてここまで自覚的にヒロインに対して「責任」を感じたことはなかったと思うし、世界を相手に自分の愛で戦った彼女のことがとても大好きになってしまった。

 

……まあ、とにもかくにもゲームエンドである。最近「会社から帰ってきてギャルゲーやろうとしても、精神の"切り替え"がうまくいかなくて学生の話についていけねえ~~、ていうかまとめてプレイしないとテンションが保てねえ~~~~」と思って全然やれていなかったゲームジャンルを、一気にプレイできた。

やはり、文章、背景絵、キャラクター、音声、それらが合わさったものというのは小説やアニメ、映画とはまた違った刺激を与えてくれる。ノベルゲームをプレイする体験はやはり素晴らしかった……

 

前々から、1人旅中にプレイするゲームや読む本は、その場所の思い出も相まって非常に印象深く覚えていたので、旅行先で引きこもってゲームをプレイするというのはきっと面白いと思っていたが、「非日常感」を助けにより物語に没頭することができ、とても良い体験だった。温泉につかりながら、プレイ中のゲームのストーリーをああでもないこうでもないとウンウン考えているのは非常に楽しかった。周りのお客さんからしたらギャルゲーのことをウンウン考えているオタク野郎と同じ風呂には入りたくはないだろうが……

 

ゲームを終えた俺は、ギンギンに冴えた目でそのまま朝まで2本のゲームのCG埋め、ストーリーの漏れを回収を続け……

無事チェックアウト。この3日間の旅行を終えたのであった。

ちなみに、3日目くらいになると、ノベルゲーの「主人公の地の文」を眺めすぎたせいで、脳内で上記ツイートのように目に見える風景にモノローグ風の文章が浮かぶという状態になっていた。あぶない。

 

以上!3日間のオタク・引きこもりギャルゲー日誌です!まさか全4回とかになっちゃうとは……

身体に負担をかけたのも確かだが、ノベルゲーをやるのに非常に素晴らしい環境だったとも思うので、またやるかもしれない。それほどに素晴らしいタイトルと出会えたら、だが。

皆さんの「これだけはやっておけ」ギャルゲー集、お待ちしております。……だいたい40時間以内くらいで…………

夢うつつな旅行をしてきた件(3)

ブログを1回書くごとに1か月が経過しており、リアルタイムで恥の上塗り中というところですが、終わらせないことにはどうしようもないので自分のためにも旅行記の続きです。(もう2か月前の旅行の話)

旅行というものがこれほど生活の中から失われるとは思っていなかったので、その幸せな時代のことを考えることにも意味がある気はする。ただ面倒くさがって書いてなかっただけだけど。

 

 

さて、皆さんが連続でゲームをプレイしたことのある時間はいかほどだろうか。

僕は今まで、夜22時頃からプレイを始め、そのまま朝6時くらいまでプレイして「朝になっちゃったーw今日はいっぱいゲームしちゃったなw」と思うくらいのあっさーいものだった。

その後、FF14という"怪物"に出逢い、18時間くらいぶっ続けでプレイすることになったりするわけですが………………

 

今回、15時のチェックイン後からプレイし始めて現在は深夜3時。とりあえず12時間くらいぶっ続けのプレイとなっている。

買ってきた眠眠打破の貯蔵も十分。酒も大量。買ってきたカップ麺もまだまだいっぱい。まだまだプレイするだけの体力もある。ただ腰が鬼のように痛い。温泉の座布団が憎い。

 

そして僕は、ひたすら冬木市で、多くの衛宮士郎の屍を積み上げていた。

しかしこのゲーム面白い……アーチャーとの対決めっちゃいいっすね…………派生作品が多々出た後にこのアーチャーのセイバーに対するお気持ちをお見せさせられると……良い……そうなんだよな、「その日、運命に出会う」だったんだよな……

まあゲームの内容についてはここでは話し過ぎないようにして……(詳しくは別記事で書くぞ……いずれ……)

 

 

ふと時計を見る。朝5時。午前29時。プレイ開始から14時間。

……何だか身体が重くなってきた。少々目も重い。いやまあでも全然眠くはないんですけどね!

ただ、ちょっとだけ、ちょっとだけ布団の上で横になってプレイしちゃおうかな……いや全然寝るわけじゃないけどね……ただ少し……身体が重いだけで……布団で……5分だけプレイするだけで…………

 

スヤァ……     
   ./ ,' 3/⌒ヽ--、_
 :/l.  /____/
      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

 

 

 

2日目

——目を、覚ます。今の自分の状況を改めて確認する。

 

寝てたーーー!!!!

時計を見ると2時間ほど意識を失ってしまっていたらしい。

バッチリ対策をしていたと思ったのだが、やはり人間「絶対に寝ない!絶対に寝ないけど、だけど、ちょっとだけお布団に……」とやったところで絶対に寝てしまうのだ。人生既に数十回と繰り返した教訓のはずが…………

 

過ぎたものはしょうがない。とりあえず既にオープンしている温泉に入って考えてくることにしよう……

 

少しぬめりけのある、本物の温泉に浸かって考える。この旅行が終わるまでに自分がプレイする必要時間を考えてみると……

プレイに必要なのは約40時間。

僕がこの旅行で使えるのは確か43時間ちょい。

その上で既に30分ほどの入浴を2回こなし、

2時間ほどの気絶を経て、

夜飯およびちょっとTwitterしてしまった時間もあって……

 

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……まあやるしかねえ。

 

部屋に戻って朝7時半。

現プレイ時間は14時間ほど。とりあえずこのままプレイしていけばお昼すぎには終わるはず……幸い話も終盤に向けて少しずつ収束してきている。

 

朝飯のカップうどんにお湯を入れながら、プレイを再開する。

 

あー、お前、それを知っていて、そこでそういう発言をするのはズル……お前…… 

うお、このシーンってここで出てくるのか……かっこいい……

 

……しかしこのゲーム、露骨な「ゲームとしての盛り上げるポイント」みたいなものをすごく感じるし、そうでなければ成り立たないんだろうなと思う気がする…… 

 

あー!絶望!しかして人の心は奇麗!!爽やか!!俺の思う「那須きのこ」!!!久しぶり!!!

 

 

——ゲーム、クリア……!

達成率が100%になっていないが、とりあえずEDを迎えることができた。

 

今の時間は午後3時半。 奇しくもチェックインからほぼぴったり24時間。

そして、ここまでのプレイ時間は22時間半。寝ている間もパソコンはつけっ放しになっていたので、2時間ほどサバを読んでいるところもあるが、まあ20時間くらいはプレイしたことになるだろう。

 

ゲームを終えた後の気持ちの良い達成感と、「那須きのこ」の成分を存分に浴びた満たされている読後感。

そして、1日中文章と絵を眺め続けた負荷によって、頭が妙に鋭敏になってしまっている。

身体は痛いが、この部屋の情報の変わらなさに耐えられない。

……一旦外に出よう。

 

 

 

 これが人間を1つの部屋に閉じ込めて20時間以上ノベルゲームをプレイさせたときに出る"生"の感情の切り取りです。

 

ノベルゲームに書かれた「文章」から、美しい風景を脳裏に思い描き、美味しい食べ物を食べる描写に幸せを感じ、人の心の動きに感情を揺さぶられ、ということをずっと続けてきた結果、頭の想像力だけが暴走して感覚が非常に鋭敏になっている。

そんな状態で眺める自然の緑に空の色が、聞こえてくる川のせせらぎに風の音が、漂ってくる草木と土水の香りが、肌に触れる風や陽光の感覚が、食べているコンビニのアイスの甘さが、触って感じるこの世界の全てが、どれも普段感じてるよりも刺激的に、敏感に感じられる。

(「キメる」っていうのはこんな感じなのかなあ……)などとぼんやりと思いながら、コンビニで買ったお菓子をつまんで近くの川でリフレッシュする。はじめまして。徹夜でノベルゲーをプレイしてキマる成人済み二十代中盤男性です。

このときの感覚が、今回の旅行で一番貴重な体験だったかもしれないと思う。

「想像力」を高めることが、世界をより深く理解するためには大事なことなのだろう。その手段がノベルゲームを徹夜でやり続け、文章をひたすら読むことなのかどうかはよくわかりませんが…………

 

 

五感で"世界" を感じ、これで気持ちよくこの旅も終わり……ならよいのだが、まだ1日、ゲームが1つ残っている。宿に戻って"アイツ"と戦わなければならない。

 

 

 つづ……いちゃったよ!終わらんかった!!次回こそ終わらす!!!

夢うつつな旅行をしてきた件(2)

~あらすじ~

「温泉旅館に行ってギャルゲーをプレイする」というよく分からない旅行のためにノートPCを背負って群馬は磯部温泉に来たオタク。観光もそこそこに、早速宿にチェックインするのだった……

 (もう1か月前の話で誰も見てないと思いますが、途中で止まって放置したままになると気持ち悪いので書ききるつもりです。やっていくぞ。)

 

以下、チェックイン時の会話である。

「それでは、2泊素泊まりのご宿泊でよろしいでしょうか?」

「はい。あ、すみません。中でちょっと"仕事"をしたいと思っているので、布団の交換とか、とりあえず2日間部屋に入らないでもらうことって可能ですか?」

「かしこまりました。アメニティの交換も……?」

「あ、結構です~」

……宿泊した旅館も、「お前のところに2泊してギャルゲーをプレイし倒してやるぜぐへへ」などという客を泊めたのは流石に初めてかもしれない。

流石にそれを受付で堂々と宣言するわけにもいかない(「この2日間ギャルゲーをしたいと思っているんですが構いませんねッ!!」)ので、「仕事」などと適当に言ってしまった罪悪感も抱えつつ、とりあえず部屋に向かう。

 

 

部屋に到着すると、客が寝やすくくつろぐために部屋の中心に設置された布団を脇にどけ、

端に申し訳程度に置いてあった机を抱えて運んで中心に設置しなおし、家から群馬まで持ってきたノートPCを展開し……

 

 ――――展開、完了。

後はひたすらプレイするだけだ。

 

 

今回持ってきたゲームは2本。大体、事前のリサーチによってそれぞれのプレイ時間は20時間ほどということで聞いている。

つまり、1日目の15時チェックイン(現在)→3日目の10時のチェックアウトまでの間は43時間。この間に40時間ほどゲームをプレイすればクリアできるという計算である。あれ????

 

旅館の和室で落ち着いて荷解きをし、一息ついてこれからの予定を考えたときに思ったことを今でもよく覚えている。

 

(……43時間のうち40時間活動することが求められる目標というのは"目標"とはいわないのでは……………………??)

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まあしかし、現実として自分は既に温泉旅館に来ているのだ。やるしかない。

 

……とりあえず温泉にでも入ってから。

貴重な3時間の休息を、自分の立てた無謀な目標による心的ショックを癒すために使いながら、俺の1日目が始まったのであった。

 

1日目

 とりあえず本物の「温泉」に浸かったことで心身がリフレッシュした。

流石は歴史ある温泉。じっくり30分ほどつかったお陰で身体が軽い。

 

 軽い身体で気分良く部屋に戻ったら、上記画像の状態で和室にプレイを待つノベルゲーが鎮座しており、その異様な光景に改めて少し笑ってしまった。

とにもかくにもまずはスタートしないと。温泉旅館特有の座布団に付ける背もたれを活用し、ゲームを……開始……背もたれを………あれ?

 

今までの人生であまりじっくり座ったことがないので気付かなかったが、こいつ、非常に収まりが悪い。どの姿勢で座っても微妙に身体のどこかが痛い。ついでに机の高さがなんともいえず噛み合っていない。

――この温泉宿、もしかして泊まり込みでギャルゲーをプレイする人のことをあまり想定してないのかな……(それはそう)

そんな心配を抱えつつ、とりあえずあぐらをかいてゲームをプレイし始める。

結局、この問題は非常に重大で、この3日間ずっと悩まされることになるのだが……

 

 

 まずは1本目、「Fate/hollow ataraxia」からだ。

前々からプレイしたいと思っていたのもあるし、友人に「ゲームの内容的に、閉鎖的な空間でプレイするのに向いてると思う」と言われたのもあってこの旅行に採用と相成った。

起動する。一応、事前に家で起動の確認だけは済ませているので、問題なくゲームを開始できる。

 

そして、早速近くのコンビニで買ってきた酒を飲み始める。ポテチも開けちゃう。

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あーあー、那須きのこの文章ってこういう感じだったよね……FGOってこう見るとやっぱ別のライターが書いてるんだなって実感するな……やっぱ「——」をふんだんに使ってる文を見ると懐かしさがこみあげてくるよね…………

などと思いながらゲームをプレイしていく。正直に申し上げれば穂群原学園の面々のことはちょっと忘れていた。許せ。

(ゲームについては別記事できちんと感想を書きたい。)

 

思っていたよりゲームは順調に進んでいく。「達成度」がセーブデータに表示されるのも、今回のタイムリミット付きのプレイではかなりありがたい。唯一の問題は早くも腰が痛くなってきたくらいだろうか。

プレイし始めて数時間。冬木の街にも慣れてきたところで、外も暗くなってきたので一旦夕食にする。

Q 温泉旅行に来た際の夕食といえば?

A 部屋の外にも出たくないので、近くのコンビニで買ったカップラーメン

ゲームをプレイしていくにつれて、だんだんと机に、PCに縛り付けられるような感覚がしてきた。それは決して不快なわけではなく、むしろとことんまでやってやるぞという気概が沸いてくる。

事前のイメージでは、なんだかんだ途中でスマホを見てしまったり、畳でゴロゴロしてしまうかと思っていたのだが、プレイし始めて4時間ほど、今のところそんな気配もない。

この日は某ワニが死んでしまう日だったので、なんだかんだそれを見るために一度Twitterを開いたが、それ以外はスマホに触れてもいない。「温泉旅館ぐらい非日常な空間に来れば、めっちゃ集中して作業できるのでは?」作戦大成功というところだ。後はこれでやっていることがギャルゲーでなくもっと生産的なことなら完璧だろう。

 

カップラーメンを食いながらもゲームを進め、まだまだ有り余っている気力をもってPCに向き合い、1日目の夜は更けていった……

 

(書いてたらすげー長くなっちゃった……つづく……)

Twitter病について

以前、「†kenn†さんの文章はTwitterわりとそのままですね」と言われたことがある。

そうなんだろうか。たしかに、今の自分の脳みそにはあらゆる出来事を「140字」に切り取って表現するためのエンジンというのが搭載されていて、スマートフォンなどを使うと特に顕著にそのエンジンに脳が支配されているのを感じる。

街を歩いていて目にした風景が、出くわした出来事が、他人との会話が、自分で体験しながらそれと同時に(これを140字に構文使ってまとめると"こう"だな……)とTwitterの下書きが脳内にしたためられる。率直に言ってキモイ。キモすぎる。 

 

皆にも多少なりともあると信じているが、少なくとも僕はそれなりに「Twitter病」に罹患してしまっている気がする。

もう少しゆるく、一文一文を長く、脳で思ったことを、指を動かして追いかけていくように。ただ考えたことを字数の制限とか改行とか構文とか気にせずに。ブログというものを書いていればそういった書き方にも慣れて快方に向かうかもしれないという淡い希望がある。140字の中に構文を詰め込もうとするな。話のオチを一段落で簡潔に付けようとするな。もっとだらりと思ったことをキーボードから垂れ流せ。

 

 

僕は、自分がフォローしている人の書く文章が好きで、その人たちの書くブログが好きで、憧れて始めたのだ。こんなご時世でTwitter末法感が漂っている中に何をとも思うが、何事も"今"が一番新しい自分である。とりあえずやれるところまでやってみよう。

誰かに読んでもらいたいとも思う、でもやはり書き始めたらむしろ皆の文章を読みたくなってくる。自分は書いてみてこんなに下手なのかとちょっとへこんだが、それゆえに誰かがブログを始めるためのきっかけにでもなればいいとも思う。皆さんはきっと僕より上手に文章が書けるはずなのでよろしくお願いします。

夢うつつな旅行をしてきた件(1)

3月の三連休。僕は群馬は磯部温泉に来ている。

 

磯部温泉。江戸時代に初めて「♨」という温泉の記号が使われた土地であるという歴史ある温泉だ。駅前には風情のある温泉宿が立ち並んでおり、流れる川は清らかで、豊かな木々が風に揺れている。東京からも2時間程度で向かうことができ、アクセスも良い。

非常に良い。素晴らしい温泉街である。

 

そんな温泉宿の1つに宿泊し、僕が何をしているかといえば……

 

 

部屋にこもってギャルゲーである。

 

 

 

なぜこうなったのか。何をしてるのか。少し、話させてもらいたい。

きっかけ

 

きっかけは、Twitterで見たツイートだった。

もう正確な元ツイートは覚えていないが、ふとTLで見かけたツイートに目を惹かれた。そこには、温泉宿の和室で、悠々とギャルゲーをプレイしている写真がアップされていたのだ。

 「あ、これやりてぇ…………」

という欲求が心を満たすのは一瞬だった。

 

これまでふらつくような1人旅に行ってみること数回、たまにはまた違う種類の旅行がしてみたいと思っていた心の隙間に、この写真の光景が見事に滑り込んできたのだった。


 

そして、ギャルゲーである。

 

僕(二十代中盤オタク)の感覚とすれば、「ギャルゲー」というものは、"かつてオタク文化の中心にあったもの"であり、世間にオタク的な文化が膾炙し始めたことによって、徐々にその立ち位置を失ってきていたかつての遺構であった。

 

当時中高生であった自分は自分のPCを持っていなかったため、素直に憧れていた。自分より"先輩"のオタクたちが匿名掲示板で、動画サイトで、mixiで、神だ国歌だと持て囃すギャルゲーの数々というのは、いったいどんなに素晴らしいものなのだろうと思って生きていた。

 

その欲は十分に果たされないまま大人になり、オタクとして生きている上でのコンプレックスになっていった。「ゼロ年代」の輝かしさを皆が語るたび、その光を直接体験していないことを悔しく思っていたのだ。

いつかギャルゲーを思う存分プレイしたい。あの賛美されていたものたちを自分でも体験したい。それも、仕事によって中断されることのないような、できるだけ鮮烈な形で。

 

そんな欲望を抱いたまま成長を続けた成人男性の成れの果てがこれである。

 

はい。そうはならなくない?

 

 

 

とまあ、そんな欲求によって開始されたこの旅行である。

 

計画

始めるにあたって、まずは一番大切なゲーム選びからだ。

せっかくなのだから、所謂「名作」というものをプレイしたい。しかし、あまり時間がかかるものは選べない。せいぜい20時間くらいというところだろうか。ということは、ルートの分岐があまりないゲームで…………というように考え、また友人達にもお勧めを聞いたところで、プレイするゲームは2本に絞り込んだ。

Fate/hollow ataraxia

君と彼女と彼女の恋。

の2本である。

購入には、au payの20%ポイント還元サービスを利用させていただいた。ありがとうau pay。18禁ゲームを買って還元されたこのポイントほど穢れたポイントもこの日本国内にそうないだろう…………

 

 これでゲームは準備完了。

 

旅行先は、関東近郊で、温泉街で、ついでにコロナの影響で多少値引きがされているとうれしくて…………と調べていくと群馬県磯部温泉に行き当たった。

いやホントにいい温泉街だったので皆行ってあげてください。僕も詫びの気持ちを込めて人生でいずれまた行こうと思ってます。


磯部せんべいというのが名物で、完全に僕の大好きな「きちんと歯ごたえがありながら、サクッと噛み切れて口の中でまろやかにやさしく溶ける」というせんべいでめちゃくちゃ美味しいです。ぜひ。(よくお土産で見る気がするんだけど、なんていうんだろうね、あのサブレとかビスケットよりは柔らかく、それでいてサクッと歯応えのするタイプのせんべい。知ってたら誰か教えてください。)

 

 さて、これでゲームは買った。行先の旅館も決まった。

そうと決まればあとは…… 

 やっていくだけだ。

 

 (適当に書いてたらまさかの出発までで1記事になっちゃった。つづく。)

"1人旅"という名の散歩について

Twitterを毎日やっていると、そこで色々話してしまうからブログを放置したままになってしまうので、思いついた話を適当に流してみようと思う。クオリティや分量は二の次でとりあえずガーっと書いてみて投稿してみよう。少なくとも月に1回くらいは。

 

 

僕は、旅行がそれなりに好きだ。

何事にも世の中には上には上がいることがわかっているから、あまり強くは言えないが、まあ月に1回くらいはどっかに行きたいという心持ちである。

 

幸いなことに、自分には友人達がいるため、声をかけて複数人と一緒にどこかへ行くということもある。未知の土地特有の高揚感に胸を高まらせ皆でワイワイと酒を酌み交わすと、いつもと変わらないような会話でもなんだか特別に思えてくる

しかし、それとは別に、1人旅というものも好きだ。

 

もちろん「1人で旅行して何が楽しいの?」という疑問をぶつけられることもままある。

「べ、別に友達がいないわけじゃねーし!1人で行きたいから1人で行くだけだし!!」という強がりだと思われているのだろうか。

というかそういった質問というものは大抵その人の好感度が低いからそのように言われているだけなのだという気もする。スマートな印象を持たれている人であれば、「へー!1人で旅行ですか!いいですねー!」で終わるのではないだろうか。※ただしイケメンに限るというやつなのか???あ??????差別か????????不条理案件か?????????

 

…………そんな陰キャ丸出しの話をするためにこれを書いているわけではなかった。脱線。

 

まあ、ただただ1人旅も好きなのだ。

複数人の旅行と1人旅は、僕に言わせればジャンルが全く違う。

パーティーゲームと1人用のゲームを、同じく「ゲーム」と括られているような感じだ。

複数人の旅行でしか「その場で体験を共有して分かち合う」という体験や、いつもより心を開いて話をするような機会は確かに得られないだろう。

 

しかし、そういった旅行ではできないことも沢山ある。

複数人の旅で「今日は宿が決まってるけど、後のことは何にも決めてないです~~~とりあえず適当に街中をぶらつこうと思います~~~~~」などとナメたことが言えるだろうか。

「今日の夜飯は外出がめんどいのでコンビニ飯です~~~~~~」ということが………………いや、これは皆で行ったときも言ったことあるな。1人だろうが皆とだろうが根本的に旅行が下手なのだった。

 

 

しかし、実際そうやって1人で自由にやるのも楽しい。

まるで知らないローカル線に乗って乗客や街並みからその場所の雰囲気を感じ取ったり

見知らぬ住宅街を歩いてその街の暮らしをぼんやり想像したり

国道沿いの大通りを歩いて全国各地よその普遍さになんだか安心感を覚えたり

全く知らなかった地域の公園や史跡を一つ一つじっくり眺めてみたり

そうするたびに、自分の中で"探検"的な気分が盛り上がってくる。

(街を歩くのが楽しすぎる結果、特に有名な観光地に立ち寄ることもなく終わったりすることもあるのだが……)

 

これらの行為を、今まで自分は「なんとなくふらつく」程度にしか言葉にできていなかったのだけれど、先日友人に「規模の大きな散歩」と言われて非常にしっくりきた。

 

僕は、最近は都内を適当に歩くのも好きで、家から3駅先くらいの場所でも降りてみて10分も歩いてみれば当然知らない道に行き当たるし、これも一つの「旅」だよな……と思っていた。だけど、多分逆だったのだ。

僕のしていたのはそれも含めて「散歩」であって、それの場所が北海道だったり熊本だったり滋賀だったりするだけなのだろうと思う。

 

そんなことを考えながら、次はどこに散歩に行こうかな~~、そろそろ海外とか行きたいな~~~~と思っているのだった。(特にオチはないです)

友人のお店の内装をわいわい手伝ってきた件(5日目)(完)

日目

いよいよやってきた「デッドライン」。

この日には「お店」としての形が整う予定である。やっていくぞ。

 

 

この数日、ブルーシートと大量の木材に覆われた「作業現場」感200%の光景しか見ていないため、ぶっちゃけ自分もこの場所の元の形がどんなものだったのか忘れかけている。

人間、床も壁も青とピンクでビビットに染められていても、意外と慣れてしまうものなんだなぁ……適応力…………

 (昨日の様子)

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もう木材のカット、塗装、と一通り完了しており、いつまでもこの工事現場モードでもいられないので、ブルーシートをベリベリ引っぺがしていく。

……今まで大事にしていたものを壊すのってちょっと気持ち良いよね。(背徳的快感)

 

 

 

というわけで、ブルーシートを剥がし終えると……

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おっ????(唐突に眼前にお店っぽいものが出現したのでビックリしている)

 

そういえばここは店だったのだった。(数日間木材とブルーシートに囲まれて認知がバグった人間の様子)

 

 

このお店の本来の形を再確認したことでやる気が3割増しになった我々は、ゴミを片付け、片隅に追いやられていたソファーを配置し直し、丹精込めた手作りテーブルを真ん中に設置し、持ってきたステキ照明を取り付け………………

 

 

 

 

その結果が……!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

お?? 

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おおお?? 

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……"お店"では??????(なんかまあ隅っこの方がゴチャゴチャしてるのに目はつぶるとして)

 

 

 

よし、"アレ"をやってみよう。

 

 before…………

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After…………!

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お店だーーー!!!!

なんということでしょう、昭和の香り漂うスナックの居抜き物件が、暖色系の照明が照らす、DIYで組み上げた木材に囲まれた暖かみある空間に……!

我々の5日間の努力は、きちんと「お店」の完成に至ったのである!

 

まあなんだ、素直にうれしい。(思い出す木材運搬の日々)(身に纏わり付いた塗料の臭い)(服に絡みついてしまった木くず)

 

5日間も入り浸って(俺は正確には違うが)手掛けたお店は、いつの間にかいるだけでなんだか心の落ち着く"ホーム"になった。

もうビニールシートで覆われたこの部屋の様子は見られないのか…………でもまあ、それだってこれから先も続いていく、移り変わっていく景色の中の1つなんだよな……とある種の感傷と1つのことを成し遂げたという達成感に浸っていたところ、

 

 

「え?まだ全然完成してないけど…………」とのこと。

なるほど……俺の達成感の行き場所…………

 

 

まあ確かにね、大量に持ち込んだ木材、まだ壁に立てかけただけで何もしてないからね………………(あえて目を背けた現実と向き合う人間の様子)

 

 

まあでもこれでひとまずお店としての体裁は完成!

無事に工期に滑り込みセーフ!

残りはまあ、今後営業しながらやっていこう!!うん!!!(速攻で現実から目を背け直す人間の様子)

 

ひとまず現実から目を背けた我々は、この日、完成祝賀プレオープンと称して一晩中飲み騒いだのだった……。

~END~

 

 

 

というわけでこのお店、今もまだ改装中です。

 

2020年2月下旬の今現在も、どんどん内装を進化させている途中なので、もし複数回訪れていただければ、些細な変化から大きな変化まで、色々な様子が楽しめるかと思います。

 「改装する」「営業する」

「両方」やらなくっちゃあならないってのが「店主」の大変なところだな。

(たまにこのような光景が見られることもあるかもしれません。)

 

 

 

というわけで是非来てね!お店に来れば、†kenn†とも3~4割くらいの確立でエンカウントできます!(聞いてない)

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、唐突だが、ここからは以下は俺の自分語りタイムである。

今回、葉月氏に改装全体の音頭をとってもらった訳だが、実は、このお店の中に俺が主導して手掛けた改装部分が1つだけ存在する。

 

……さあ、それはどこだろうか。

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正解は…………

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このへんである。

 

……おわかりいただけただろうか。

 

 

 

更に詳しく申し上げれば……

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このへんである。

 

 

 

 

 

 

そう、この机…………

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下が光るのだ!!!

 

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なんで光るのかって?

いやだって格好いいじゃん……机が光ったら…………(実際見てみると結構いい感じの雰囲気になるので、実物を見に来てください(ダイマ))

 

 

しかし、まさかDIYの一環としての「テーブルの下にLED付けたいんだよね~」という話に、「声優オタクをやっているので"光り物"に興味があり、たまたまちょっとLEDのことを知っている」という俺のオタクとしての経験が役立つときがくるとは思わなかった…………本当に人生って何が起きるかわからないですね…………………………

 

 

そして、俺がこの部分を担当させてもらったゆえに、勝手に搭載させていただいた機能が存在する。

そう……!「こんなこともあろうかと」というオタク垂涎の言葉を披露するときが俺にも訪れたのだ!

 

隠し機能スイッチ………………ON!! 

 

 

 

 

 

 

 

PARTY MODE

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 はい。そうですね、1年に1回くらい使う機会があればいいなと思います。

 

 

 

 

 

おわり!